小児腎臓病について① 検尿異常について
2020年6月25日
通園、通学をしているこどもさんは3才時検尿や毎年の小学校の検尿、中学校の検尿等の学校検尿を受け、そこで血尿や蛋白尿などの検尿異常が発見されます。当院では検尿異常のあるこどもさんが受診されると必要な血液検査、尿検査、腎超音波検査を行い、さらなる精密検査が必要かどうかを判断しています。
私は小児科学会の専門医、指導医でありますが、腎臓専門医(小児科)でもあります。
現在、2005年から現在に至るまで西宮市の学校検尿に、現在も川西市の学校検尿に関わり、2016年には西宮の10年間の学校検尿でのIgA腎症の発症率を6.8人/10万人と推定しました。(Takayuki Shibano,Kohei Maekawa et al Epidemiological survey of IgAN, Clin Exp Nephrol, 2016)慢性腎炎は一度発症すると経過が長く、5年以上にわたり経過観察や治療が必要です。
開院以来3年となりますが、その間にIgA腎症、急速進行性糸球体腎炎、急性糸球体腎炎、ネフローゼ症候群、尿細管性蛋白尿、水腎症、膀胱尿管逆流症、慢性腎不全の患者さんが見つかり、現在は当院や紹介先病院で適切な治療や経過観察を行っています。
検尿異常があれば、当院へご相談ください。