発熱している小児の診療について①

2022年2月4日

ここ最近新型コロナウイルス感染症の話題ばかりで申し訳ありません。

1月中旬から新型コロナウイルス感染症の小児が増え、当院も発熱・検査医療機関として新型コロナウイルス感染症の診断を行っていることから、1月だけ約70名以上の新型コロナウイルス感染症の小児を診療しました。

1月1週目、2週目は通常通りの発熱している小児は隔離室での対応を行い、問診と身体診察の上、必要な検査を行っていました。ところが、発熱している子どもの新型コロナウイルス感染症の陽性率が1月15日以前：5％以下→1月17日〜31日：20％以上となりました。そのため、発熱している小児の診療を以下のように変更、2月に入ってからも同様の対応を行う予定です。

発熱している方は当院から受付が電話で連絡、必要な問診を行い、さらに医師が電話で詳細な問診を行った上で院内で診察するのか、院外で先に検査を行うかを判断、新型コロナウイルス感染が疑わしい小学生以上の年長児や周囲に感染者がいる場合は、原則院外での診察と検査を行います。マスクができない小児の聴診、触診、咽頭所見は飛沫を多量に浴びることから感染リスクが非常に高いため行わない場合がありますので、ご了承ください。マスクがない状態でのオミクロン株の感染率は60％といわれていますので、当院ではスタッフ全員がN95マスクの着用とフェイスガードの着用、検査時はPPE（個人用防護具）の着用を行っていますが、安全を期するため感染対策を徹底しています。

私が1月に診療した新型コロナウイルス感染症の子どもの95％以上は1-2日以内に解熱し元気になっています。2名再発熱を来し肺炎疑い、1名は嘔吐のため入院となりました。今後、感染者が増えることでどのような合併症が出現するかは予想できません。新型コロナ感染の方へは当院からも適時連絡を行うようにしていますので、体調の変化があればご連絡ください。必要に応じて電話での診療、場合によっては病院への紹介を行います。

今までと同様の診療ができない場合があり大変心苦しいのですが、発熱している小児の診療だけでなく、健診、予防接種、慢性疾患の方へ安心できる診療を行う環境を作るために必要と考えていますので、ご理解をお願いいたします。