小児の新型コロナワクチンについて②
2021年9月13日
小児における新型コロナワクチンの接種が進んでいます。川西市は集団接種のみですので、希望なら集団接種会場で接種するようにしてください。当院では接種は行っておりません。
令和3年9月現在、未成年、特に12才から15才までの新型コロナワクチンの接種については賛否両論です。諸外国でも接種を推奨している国(ドイツなど)と接種を推奨していない国(英国など)があり意見が分かれています。
15才未満の新型コロナウイルス感染症は重症化が少ないと考えられています。その割には他の小児に対するワクチンと比較して、ワクチンの副反応が強く出る傾向にありますので、副反応のリスクを負う必要があるのか十分ご考慮ください。接種を迷うのであれば、小児でのデータが揃うまで待つことも一つの選択肢と思います。
メリット
・12才から15才までの小児に対する新型コロナウイルス感染症への高い感染予防効果が認められる
・他の年齢に比べて高い抗体価を得られるため、流行を抑え、家族や周囲の人を守ることができる
・接種することで感染予防効果があるため、早く日常生活を取り戻すができる
デメリット
・12才から15才までの小児で重症化するリスクは他の年齢に比べて非常に低い
・他の年齢に比べて発熱、接種部位の痛み、倦怠感等の副反応が出やすい
・稀ですが若年男性での心筋炎の報告がある。但しほとんど軽症で回復している
また、小児科学会も9月9日に下記のように小児への接種の考え方を示しています。
新型コロナワクチンに関するQ&A|公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY (jpeds.or.jp)
http://www.jpeds.or.jp/uploads/files/20210903_corona.pdf
メリット、デメリットを考え、子どもと十分相談してから、決して接種を強制しないようにしてください。まずは重症化の恐れがある保護者の接種が優先です。